活動の記録

福井県立大学海洋生物資源学部 海洋環境工学研究室 兼田研究グループ 

茱崎定置の流れは、どのようにモニターしたらよいのだろうか?

茱崎定置にリアルタイム海洋観測ブイをいれてもらってから、少し時間が経過しました。漁師さんから「ちょっと実際とデータが違うと感じる」と連絡を頂き、テストを実施したり、他の観測地点の経験に関する情報収集をしたりしてきました。

 

この試行錯誤はかなり大切なところで、要は「単に便利になった観測ブイを置けばよい」ということを意味しています。

 

5月25日には改めて訪問させてもらい、センサーが正確に稼働しているか、別の流速計をもちいて検定的な観測を追加で実施しました。ブイはうまく浮いているようですし問題はなさそうですが、そういう感覚的なお話ではないのです。

 

その頃、台風が日本の南を通過して流れが変動しました。このような流れの変動は精度検証をする上で必要でした。よいテストができたと思います。テストは6月8日に終えて、それから一週間程度、データ解析を行っていました。

 

そして、昨日の6/15には結果を報告にうかがいました。

結果としては、リアルタイム海洋観測ブイのセンサーの精度は問題なさそうで、そして漁師さんの感じる流れの感覚も、もちろん正しい。そこで、どのように運用していくのか、というご提案をさせてもらいました。

 

うまくいくといいのですが。網ごとに流れの特性は違いますし、操業の仕方も違います。その運用方法、データの活用方法を現場の漁師さんと一緒に見つけているところです。引き続きデータの配信を続け、一緒に最適な茱崎定置の方法をみつけていこうと思っています。

茱崎定置組合のみなさん、いろいろとご協力ありがとうございます。引き続き、よろしくお願いします。わたしも、学生も試行錯誤をみながら、経験させてもらっています。