活動の記録

福井県立大学海洋生物資源学部 海洋環境工学研究室 兼田研究グループ 

International Workshop, Savannah, Skidaway Institute of Oceanography/University of Georgia, USA

ワークショップのご案内

学会メーリングリストでは紹介していますが、ここでの紹介は遅れました。アメリカでは、その歴史を感じられる街として人気のあるSavannahで、Skidaway Institute of Oceanographyが開催します。

 

10年ぐらい前に、私はSkidaway Institute of Oceanographyに訪問研究者として滞在し、海洋モニタリングや陸棚-沿岸の流れについて学んできました。とてもよい思い出でがあり、いまでもお付き合いが続いていることからアナウンス役のお話を頂き、お引き受けさせて頂いています。

 

もう締め切りが迫っていますが、興味のある研究者、学生の皆様は是非ご参加ください。よろしくお願いいたします。

 

www.skio.uga.edu

 

International Workshop on Western Boundary Current-Subtropical Continental Shelf Interactions

May 18-20,2020, Savanah, GA, USA

Rationale: In the major ocean basins, energetic western boundary currents (WBC) adjacent to subtropical continental shelves (STCS) interact strongly with bathymetry, resulting in first order consequences to shelf biochemistry and ecosystem response. Comparative analysis of the physical forcing and biochemical/ecological ramifications between the different ocean/shelf settings has the potential to reveal common and contrasting underlying properties and their sensitivity to climatic perturbations in ways that fragmented attention to individual system idiosyncrasies cannot. We believe the time is right to consider these systems as parallel global marine ecosystems and to develop a coherent international strategy to assess their function and contributions to global carbon cycles.
Scope and goals: The overall goal of this workshop is to convene a globally diverse group of researchers to discuss the state of knowledge of WBC-STCS ecosystems and to identify strategies for coordinating observational and research objectives to advance understanding of these dynamic regions.
In order to maximize the Workshop’s outreach to a global research community, interested participants will have the option of attending the meeting in person, or virtually via a live interactive web broadcast of the meeting’s proceedings. In-person participation is limited to <100.

 

Objectives: The precise themes to be explored within the workshop will depend upon the final mix of participants, but there are numerous overarching research themes that connect the various regions.
•Identifying common STCS ecosystem characteristics, drivers and responses,
•Developing research approaches that can be applied successfully across systems,
•Quantifying production, cross-shelf transport, and export in STCS ecosystems,
•Responding to observational and modeling challenges posed by WBCs,
•Predicting ecosystem responses to changes in climate and boundary current transport.

 

Skidaway Institute of Oceanography/University of Georgia, USA

お久しぶりです。

水産学会シンポジウムから、しばらく更新が滞ってしまいました。

このサイトではよくあることなのですが、よろしくないですね。お久しぶりです。

ダイジェストで、その間の「いろいろ」を少し紹介します。

 

今年は秋は台風が繰り返しきて、その後は風の強い日続いたりして天候に左右される年となりました。調査は思うようにいかず、トラブルや日程調整を繰り返したり難しい秋でした。

 

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こちらは実習の写真。1年生と海ゴミ調査の実習に行きました。台風の後は、このように海岸はゴミが集まります。1年生、課題研究2班のみなさん、おつかれさまでしたー

 

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この写真は、波が弱い日を狙って「定置網の漁場調査」へ行っている様子。

今年の日程調整は大変でした。台風が連続できて、波がおさまる日が少なくて。。。

ご協力頂いている漁師のみなさま、ありがとうございました。

 

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係留していたロープやブイを掃除する学生の様子です。

分属された3年生も一緒に全員で掃除とメンテナンスもしました。これは、うちの研究室の3年生は、調査と掃除をこのタイミングでデビューします。なかなか汗をかく地味ーな作業ですが、こういう作業は避けられませんー

うちには、ロープ掃除がうまい学生もいます。

 

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丹生定置ではブイを回収し、鷹巣でも無事に回収しました。

モニタリングのウェブサイトは多くの閲覧者数もあり、「何も宣伝してないけれど、定着してきたのかな」という印象を受けました。ありがたいかぎりです。宣伝まで手がまわらないし。

台風、低気圧のなかで、わりと安定運用できたと思います。協力してくれた漁師のみなさん、学生、ありがとうございました。

 

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この写真は宇久定置さんでの作業の様子。宇久定置は冬にも操業を行うので、冬季の流れと水温を計測する観測準備を行いました。

冬が近づくと海も荒れやすいし、漁師さんも台風後の網の手当などでとても大変な時期だったのですが、おかげさまでセットアップできました。

 

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12月上旬には、いつもお世話になっている九州大学応用力学研究所を訪問。

若狭湾の急潮に関する研究打ち合わせをさせて頂きました。いつも助けてもらったり、アドバイスを頂いています。感謝。うちのような小さい研究室は、議論の場がもてる場を頂けることがとてもありがたいのです。

 

そういえば、この時期は所属する研究室が担当するプログラミング実習もありましたね。改めて、いろいろと同時進行だったことがわかりました。

以上、ダイジェストで簡単に紹介でした。

 

12月に入り、卒論、修論の追い込みが始まっています。大学院生、4年生とがんばってなー。体を壊さないように。流行ってきたインフルにも気をつけてな。

研究集会/公開講座のお礼 ー100名を超えるご参加ありがとうございました

みなさまのおかげをもちまして、

「令和元年度日本水産学会中部支部会・福井県立大学公開講座
  第9回水産海洋学日本海研究集会
 人、環境にやさしい「海からの情報づくり」
 ~ICT、IoT技術と地域の水産業・海洋環境~」

は、107名(うち高校生14名、東京から来てくれた高校生もいてびっくり。)という大盛況で開催することができました。

会場は満員となり、椅子を追加で用意したものの、一時は立ち見の方がでてしまったことをお詫びいたします。

 

多くの地域でICT、IoTのテーマとした新しい仕組み作りが行われています。今回の集会が、学会に参加した研究者や専門家、水産関係者、企業の皆様、行政の皆様、そして高校生の情報収集および交流のチャンスとしてご活用頂けたことを、コンビーナ一同、大変うれしく思っています。

 

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会場の様子

 

今回は福井県立大学が会場を担当させて頂きましたが、今後も同様のシンポジウムや研究集会が開催され、スマート漁業の発展や、人と環境に配慮できる技術や方法が生み出されることを期待しています。多くの方々に参加頂いたことにつきまして、改めて感謝申し上げます。

 

情報技術を使いつつ、一方で現地の方々との交流やアドバイスも大切にして学んでいきたいと思っていますので、引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

9月8日永平寺キャンパスにてシンポジウム/公開講座を開催します。

 このシンポジウムは水産学会開催時期にあわせて日本水産学会中部支部大会、水産海洋学日本海研究集会、福井県立大学公開講座として公開されます。水産学会、水産海洋学会の会員の皆様はもちろんのこと、一般の方々も事前登録無し、無料で参加できます。

是非、ご参加下さい。

 

以下に、プログラムの詳細を示していますが、pdfの方が読みやすいかも。ご利用しやすい方でスケジュールをご確認して頂けるとありがたいです。 

 <プログラムのpdfファイルは、こちらからダウンロードしてください。>

http://www.s.fpu.ac.jp/kaneda/20190908_program.pdf

  

<プログラム> 

人、環境にやさしい「海からの情報づくり」

~ICT、IoT技術と地域の水産業・海洋環境~

日  時:2019年9月8日(日) 13:30~17:30(受付12:00~)

場  所:福井県立大学永平寺キャンパス

共通講義棟 112教室(福井県永平寺町松岡兼定島)

コンビーナー:富永 修・兼田淳史・細井公富(福井県大 海洋生資)

 

挨  拶:     山下 洋(水産海洋学会会長)      13:30~13:35

      横山芳博(日本水産学会中部支部長)            

趣旨説明:     富永 修(福井県大 海洋生資)      13:35~13:40

 

話題提供

座長 細井公富(福井県大 海洋生資)

1.漁業者参加型海洋観測とそのデータ処理          13:40~14:05

滝川哲太郎(長崎大院水産・環境)・九州北部スマート漁業推進チーム

 

2.漁船観測データ同化による海況予報の精度向上  14:05~14:30

広瀬直毅(九大応力研)・九州北部スマート漁業推進チーム

 

3.漁場の見える化沿岸漁業者をサポート    14:30~14:55

伊藤毅史(佐賀県玄海水産振興センター)・九州北部スマート漁業推進チーム

 

4.福井沿岸域の定置網漁場におけるIoT活用     14:55~15:20

兼田淳史(福井県大 海洋生資)・桂田慶裕(福井水試(現:福井県庁))

 

―休 憩―

 

座長 兼田淳史(福井県大 海洋生資)

5.ロボセンを活用した養殖場の高密度・高頻度水質計測の取り組み   

15:30~15:55

二瓶泰範(大阪府大・海洋システム)・中田聡史(国環研)・原田浩太朗(石川県農林水産部)

 

6.養魚管理を目的とした養魚モニタリング手法の構築           15:55~16:20

米山和良(北大院水産科学)

 

7.IoT、AI技術を活用した自動給餌システムの開発    16:20~16:45

山中 実(福伸電機株式会社)

 

8.小浜サバ養殖事業におけるIoT活用           16:45~17:10

細井公富・富永修(福井県大 海洋生資)・横山拓也(田烏水産(株))・石黒智誠((株)KDDI

 

総合討論:

座長 富永 修・兼田淳史・細井公富(福井県大 海洋生資)     17:10~17:30

 

開催趣旨:情報通信技術が進歩を続ける現代.インターネット経由で「今の海の情報」を得られる時代を迎えつつあります.福井県沿岸を見ても,海の予報,鯖の養殖場の管理,漁場のモニタリングなど,次々と新たな技術の導入が進められています.このように,これまで蓄積されてきた科学情報に加えて,リアルタイムで収集される海洋情報を用いた高度な解析がAIにより可能になり,新しい水産業の展開が期待されます.本シンポジウムでは,水産業におけるICT,IoTの先進導入の実例とその将来について紹介し,参加者で次世代の水産海洋研究とその応用について議論したいと思います.

 

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いつもありがとうございます。

先日は小浜キャンパスで似たようなシンポジウムを開催しましたが、内容は異なっています。(前回は地域密着型のシンポジウムで「養殖さば」の試食を行いましたが、今回はありません。)

今回のシンポジウムでは、全国で行われている先端的な取り組みについて、福井県の取り組みについてご紹介します。どうぞ、よろしくお願いいたします。

10年目の宇久調査8月

 

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残暑お見舞い申し上げます。

 

調査の頃、近くを雲の塊が。局所的な雨の場合、判断は難しいですね。漁場は雨もなく、大丈夫でした。もしも雨だったとしても短時間でやむので無理をせず、雲が過ぎるまで時間をずらせばよいので大丈夫です。

 

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夏は透明度が高く、強い日差しで海面がキラキラとしていることもあって、クルージング風で気持ちがいい。海は、船に弱い子も大丈夫だったぐらい穏やか。学生の作業も慣れてきた様子で、成長を感じました。

 

データをみると、最近より10年前の8月の方がちょっと高温かな。ふむふむ。。

おかげさまで、宇久定置網さんのデータは10年の蓄積ができました。「10年」続けたという事実は、いろいろな意味をもち、科学的なことはもちろん、地域とのつながり作りという意味でも成果だと思います。おかげさまで、土地勘といいますか海勘が養われてきました。

いつもご協力を頂き、本当にありがとうございます。感謝。

台風10号による強い流れの発生

巨大な台風10号が通過しました。

大きな被害がでていないことを願っています。

また、強い流れは台風通過後に発生することも多いので、警戒ください。

 

リアルタイムブイの情報を見ますと、丹生定置で上り潮(南西方向)の急潮が発生しています。データが一次的に配信できなかったのは、網が強い流れの影響を受けて沈んだためかもしれないと推察しています。

 

丹生定置網漁場に設置しているリアルタイム海洋観測ブイの結果

http://www.s.fpu.ac.jp/kaneda/wao_watch/buoy01/plot.html

 

また、この強い流れは予報モデルによりますと数日は継続しそうです。今後の流れの参考情報として、予報シミュレーションの結果を公開しています。岸近くの流れは予報シミュレーションモデルの計算が非常に難しく、細かい流れの構造や詳細な発生期間が当たらないときもありますが、参考として是非ご利用ください。

海の予報は、こちらをどうぞ。

日本海沿岸の高解像度モデルの結果

DREAMS-W 簡易表示ツール

 

日水研による急潮予報

http://kyucho.dc.affrc.go.jp/kyucho/#tab1

 

いつもありがとうございます。

引き続きよろしくお願いします。

小浜キャンパスでの公開講座のお礼、おつかされま会

8月8日は小浜キャンパスで公開講座を開催しました。受講生の皆さま、暑い中小浜キャンパスまで来て下さり、ありがとうございました。

定置網や養殖場で、ICT、IoTの技術がどのように活かされているのか説明しました。受講生はたいへん興味をもって聞いて下さり、講義は大変やりやすかったです。また、田烏水産の横山社長にはお忙しいところ講演をして頂き、上手なプレゼンを通じて現場の様子がさらに伝わったことと思います。

 

最後は、「よっぱらい鯖」の試食。おいしかったですー。みなさんも、機会がありましたら是非食して下さい。
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試食した「よっぱらい鯖」です。

 

 

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研究グループで協力して開催した公開講座も終わり、他にもいろいろと一段落したところでした。また、これからお盆休みも迎えることもあり、学生さんから「ここは一区切りしましょう」という提案がでまして、日を改めまして有志メンバーで集まってBBQを開催しました。 

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夏らしさ満喫

 

 

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最後に、次のイベントのアナウンスです。

9月8日、永平寺キャンパスで開催される水産学会において、シンポジウムが開催されます。当研究グループの発表もあります。改めてアナウンスしますので、どうぞよろしくお願いします。