先週は日・タイの合同研究セミナーがあり、タイへ行っていました。Upper Gulf of Thailand(UGoT)で発生する貧酸素水の研究に関わったメンバーが集まって成果報告と最新情報を交換したのですが、とても勉強になりました。
UGoTはバンコクなどの都市が面する人間活動の影響を受けやすい海域。チャオプラヤー川を始めとする河川が流れ込み、富栄養化と貧酸素化が進行している海です。この海でタイと日本の研究者が協力し、調査船や係留観測で貧酸素水について調査を進めてきました。アジアの国での観測を行うことは機器の輸送やセキュリティー対策など克服すべきことも多いのだけれど、タイと日本の研究者で構成される私たちの研究グループは多くのデータを取得することができました。
ジョイントセミナー会場
研究プロジェクトで実施した船舶調査の様子
タイの学生も大活躍!(以下、写真は調査時に撮影したもの)
写真にうつっている先生(大きな人)は、昨年、小浜に来て頂いた方です。研究メンバーとうちの学生でゼミをして、研究・教育の両面でお世話になりました。
漁場環境を把握するために実施した係留観測の様子。
係留観測を実施するにあたり、タイの大学、漁業者とセキュリティ対策を念入りに打ち合わせを行い、事前調査も実施しました。写真は、完成した研究チームオリジナルの係留観測体制です。このシステムは若狭湾でやっている観測と似ているところもあります。いままでに日本で培った養殖漁場、定置網漁場の調査の経験をタイの漁場観測へ取り入れてもらいました。
調査成功のポイントは、日本・タイの研究者とタイの学生の協力関係が良かったことかな。みなさん、ありがとうございました。引き続き、よろしく。