活動の記録

福井県立大学海洋生物資源学部 海洋環境工学研究室 兼田研究グループ 

調査などなど。そして11月へ

おひさしぶりです。10月は調査に出たり、講義も始まり、大学の行事もあったりの盛りだくさんでして。。。それで、いまになりました。

 

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高浜定置さん。 10月上旬にうかがいました。若狭富士が美しい。

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大島定置さんも、雲は出ていますが美しい定置網景色ですね。

 

調査が終われば、掃除作業。今回から準備や調査、掃除など一連の作業に新3年生も参加。掃除は雨となった日もあり、新人たちは洗礼を受けるものの元気よく作業完了。ありがとう。

 

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丹生定置さんにいったころは10月中旬でした。この日は、波も穏やかでクルージングのような調査となりました。

 

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続いて、宇久定置さん。調査はどうしても天気に左右されるのですが、恵まれていましたねー。きれいな海と空。

 

調査にご協力いただいている多くの皆様、協力ありがとうございました。

思ったようにいかなかったこともありますが、すべてを経験にしていきたいですね。

 

元気な3年生たちも合流、始動!今後が楽しみ。

そして11月へ。大きな会議へ行ったり、プログラミング実習を担当したり、もちろん講義はいつも通りあります。そして、まだ調査は続くのでしたー。ふふふ。実りの秋です。

学会発表

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東京海洋大学で開催された海洋学会2018年度秋季大会に参加中で、今日は3課題の発表をしました。院生M1の発表は無事に終わり、ありがたいコメントをいくつももらい、彼にとって予想以上にいい経験ができただろうと思っています。

 

秋は学会、研究集会、観測、授業・・・と立て続けにいろいろです。今年は台風も次々ときて心配も増えていますが、自然にはかないませんから・・慌てずに。。

一方では、多くのことがあるので楽しみも増える時期であり、フレッシュな3年生が研究グループに配属される楽しみもあり、うまく乗り切りたいです。

丹生定置・・ブイが沈む条件は?

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組合長と一緒に丹生定置へ行き、一汗かいてきました。

リアルタイムブイが急に沈むときがあり、その時はデータの送信が止まってしまいます。その発生条件を探るため、臨時で観測機器を追加しました。

 

最近は沈むことがないので、そのまま順調に計測できる可能性もあります。もしも沈んだ場合は、追加した器機が沈んだときのデータを取得してくるので今後の対策に生かそうと思っています。

 

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あわせて、器機のメンテナンスを。メンテは漁師さんにもご協力頂き、なるべくセンサーを綺麗な状態にして正確なデータがとれるようにしています。ご覧のように、センサー以外のところにはたくさんのフジツボがついていたので、落としてきました。

 

今シーズンもあとわずかですね。また台風がきているけど、うまく稼働しますように。

 

鷹巣(福井市)にてリアルタイム海況モニタリング開始!

先日、越前岬沖の急潮の論文発表についてご報告しましたが、越前岬付近の鷹巣福井市)において、「海況リアルタイムモニタリングの効果的な適用・利用方法」を追求する研究を展開することになりました。論文が理論とするのであれば、海況モニタリングは海洋環境科学の知見を社会で「実用化」することを目指した研究となります。難しそうですが、文部科学省・科学研究費の課題研究の予算(今年度より3年間)を得ましたので、「いままでの準備+この予算」で挑戦できることになりました。よかった!

 

越前岬周辺の流れは複雑な地形の効果や対馬暖流の影響などにより、変化が激しく、強流もしばしば発生します。一方で好漁場としても知られており、リアルタイムで海況モニタリングできたら、有効に機能するのではないかと考えていました。まずは、リアルタイムブイの安定稼働を目指し、現場で使ってもらおうと思います。

 

8月27日に設置し、その直後に大型台風21号の洗礼もあびましたが(気が気でなかったのですが幸いなことに、なんとか大丈夫でした。。)、テスト期間を終えて運用を開始しました。データは公開していますので、どうぞご利用ください。

http://www.s.fpu.ac.jp/kaneda/wao_watch/buoy02/plot.html

 

1週間より前のデータは、こちらでご覧ください。

http://www.s.fpu.ac.jp/kaneda/wao_watch/buoy02/ptop.html

 

本研究グループのトップページからも入れます。

http://www.s.fpu.ac.jp/kaneda/index.html

(丹生定置(美浜町)と鷹巣定置(福井市)の2箇所になったので、間違えないようにご注意下さい)

 

現場での活用方法、つまり「どのようなデータがどのように活用されるのか」、「操業コストの削減」、「波浪情報などによる安全面の向上」などの効果を気にしています。厳しい環境のなかで運用するので不安ですが、漁師さんや当海域に詳しい皆さんのコメントを聞きながら運用を進めていきます。

 

設置・運営に当たり、鷹巣定置網の船頭をはじめ関係者の皆様には多大なご協力を頂いております。また福井県水産試験場福井県水産課にも周辺海域の情報を頂きました。お礼申し上げます。

 

様子を聞かれる時がありますので、写真で「リアルタイムブイ」や設置時の様子をどうぞご覧下さい↓

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稼働しているリアルタイム観測ブイと流速センサー。軽量で、うちのような少人数の研究室でも運べます。

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現場の様子。観測好きなうちの女子学生も参加。プログラミングより、現場がいい?!

どっちもがんばってください。 

 

さて、大学では後期の授業が始まるね。準備せんと。。

越前沖の急潮の論文について

越前沖の急潮の特徴や発生過程に関する論文が受理され、 Online Firstで公開されています。共著者の皆様、学生、そして査読していただいた方々、editorに感謝します。

 

link.springer.com

 

海洋モニタリングや、海況予報の「読み方」(予報モデルの結果の読み方)に関わる論文で、これからの鷹巣沖の海洋環境モニタリングにも関連してきます。

 

論文での成果発表まで到達すると嬉しい気持ちは勿論ありますが、ホッとします。一方で、この成果を「現場で生かす」には更なる努力が必要となり、地道に準備を進めているところです。理論と実装の両方で成果をあげるのは難しいと実感しますが、地道に、楽しんでがんばるのみ。

宇久調査

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台風で延期になっていた宇久定置への調査に行ってきました。

夏らしい景色でしたね。海の近くに住んでいるので海のある景色は日常ですが、やはり船上の景色は気持ちがいい。

 

台風通過の影響で、海は「おっ」と思うぐらいの変化がありました。魚の種類や漁獲量の変化、観測機器から送られてくる海洋環境データの変化にも注視し、海の見方を鍛えようと思っています。

 

宇久定置さんには定期的に海の様子を見させて頂いており、もう8年目かな。こちらに転勤してきてから、土地勘(海勘とはいいませんが、海版の)を養うことができたり、いまでは海の変化を実感できたり、学生や私の現場技術力向上、研究のモチベーションの維持、海の楽しさの再確認ができたり。本当にありがたいです。